深まりゆく秋…
美味しい味…
少し長く感じる夜…
ストールの出番
すぐ来る次の季節の前のさわやかな良い時。
さて…
皆様は日頃どんな本を読んでいらっしゃるのでしょうー。
活字を追い(読み)、紙を一枚ずつめくってゆくその動作は
物語をイメージしてゆく心の楽しさがあります。
先日、雑誌”暮しの手帖”にざっと目を通している時、
料理人、それに属するエッセイストが今まで参考にした料理本を何冊かピックアップしています。
その中にあっとなつかしさと驚きがありました。
伊丹十三さま(当時は一三さま)の
「女たちよ!」「ヨーロッパ退屈旅行」のエッセイ本が載せられているではありませんか。
彼の30代の文章。私は20代のなまいきな時代です。
白州夫妻と友人であったり、
アメリカ、ヨーロッパの映画界で生活している環境の中での
見たこと、聞いたこと、感じた正直な、その内容は私に大きな影響を与えてくれました。
その記憶をたどりますと、
ファッションのこと、車のこと、礼儀作法のことなど…
その一部、パスタのゆで方、黒豆の正しい煮方、etcなど料理に関しての項目はまことに興味深いものでした。
あまりの懐かしさに本棚の奥の方にしまわれていた昔読んだ本を引っ張りだし、
再び読んでみました。
たしかに、密かに憧れていた男性の生き生きとした文です。
そして帰国直後、
映画”執炎”(昭和39年、浅丘ルリ子100本記念の作品)に出演し、
その素敵さはやっと最近DVDを手に入れ、観た私に再び青春を感じさせてくれました。
本も映画も当時読んだもの、観たものを、現在再び触れてみますと、
その見方、感じ方にも変化が見られます。
夢見ていた私、
思っていたような自分になっているか否か問われているような気持ちにもなった秋です。