邂逅

ある日、こんなことがありました。
お客様との会話です。
「大谷さん、お生まれは何処?」
「はい、ホンゴウです。」
「えぇ~・・・」
私の顔をじぃ~っと見つめるお客様。
「東京」とお答えすれば良かったのです。
「ホンゴウ」が「ホンコン(香港)」と聞こえたようです。
笑いました。

私、生まれは本郷菊坂町です。
生まれて20才まで過ごし、
四ツ谷・小金井と移り住み現在に至ります。
本郷と言えば東大があります。
確か、将軍の娘の結婚先だったそうで
その娘の為赤門が作られ、一躍有名になりました。
銀杏並木を進むと三四郎池があり、
(本来、入ってはいけないところ)
よく遊びました。
時折、守衛さんに注意され、逃げ回ったものです。
「本郷もかねやすまでが江戸の内」
川柳として誰もが知っている小間物屋さんがあります。
綺麗な品々が飾られ、欲しくてよく見に行ったものです。
菊坂は樋口一葉・夏目漱石・石川啄木などが住居を構え
文豪が住んでいたところで「文人の町」として、
今は、文学行脚の町となっています。
私の住んでいた近くに樋口一葉の住居があります。
当時、一葉が使っていた井戸は
今では丁寧に柵で囲われ残っています。
ここは菊坂下町です。

菊坂上町にはその一葉がしげしげと通っていた伊勢谷
(質屋)があります。
今にも倒れそうに傾いていますが
現在は区の文化財として保護されています。
その向こうには今は跡だけになっていますが
「本郷菊ホテル」が当時としては珍しい洋館で
多くの文化人が宿泊されたそうです。
この辺りは戦争の被害がなく
町の様子が当時のままいたるところに残されており、
そぞろ歩きしても趣のあるところです。
落語によく出て来る長屋も昔のままです。
映画の撮影(ロケ)にもよく来ていました。
夏目漱石の「三四郎」、森鴎外の「雁」、
池部良、森雅之、高峰秀子、山本富士子
と言った俳優さんもよく見かけました。
菊坂上町に、古道具やの藤田さんのお家があり、
そのおじさんは柔道家でちょっとした捻挫など、
即、治してくださいました。
何年か前、懐かしくて、夫と一緒にこの界隈を歩きました。
「あっ、藤田のおじちゃん!!」
懐かしくて大声で駆け寄りました。
その彼「あなたの知っているおじちゃんは私の父です」と。
・・・あまりにも似ていましたが当然のことですね。
そんな光景を傍で見ていた夫は
まるで映画のワンシーンみたいだと言っておりました。
司馬遼太郎の「本郷界隈」も懐かしくて読みました。
次、訪ねるのはいつになりましょうか・・・。

                    大谷

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道標

最近、道案内を何度かしました。そちらの角を右に曲がって…と口で言ってもわかりずらそうな時は、訪ねられた場所まで一緒に行くようにしています。訪ねて来る人はたいていご年配のご婦人なので。

ある日の帰り道、家に向かって歩いていると、自転車に乗った小学校2年生の女の子が 「しまむらはどこですか?」と訪ねてきました。幸い正面の道路を直進すれば200m位で着くことを伝えると、自転車をこぎだしました。もう辺りは薄暗くなんとなく心配なので後ろを振り返ると、今にも泣きそうな顔で女の子が戻ってきました。不安だったのでしょう。「おばちゃんと一緒に行こう!」の一言で笑顔になり、お母さんと待ち合わせしたというしまむらにむかいました。夜7時近くに一人で行かせるなんて!途中で何かあったら私に後悔が残ります。最近幼い子供の悲痛な事故や事件があったばかり。見ず知らずの女の子ですが心配でした。待ち合わせ場所に着くとお母さんはいきなり、「何やってるの!遅いじゃない」とその子を叱ってます。少し離れたところでみていた私は、かけよって「道がわからなくて、一緒に来た者です。怒らないでください」と一言もの申してその場を後にしました。無事にお母さんと会えてホッとしました。未来ある子ども達を守るのは大人の責任でもあると感じます。帰り道なぜか、福山雅治の「道標」を口ずさんでいました。

歩く道標きよみ💕

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最近はまっている人

かれこれ10年ぐらい前に、坂口憲二主演の「医龍」というテレビドラマを見てから、阿部サダヲがちょっと変わったすご腕の麻酔科医の役をやっているのを見てから興味を持ち出演している映画、ドラマを見ています。医龍もそうでしたが少し前に観た「死にいたる病」は背筋がざわざわと身の毛がよだつぐらい残酷なサスペンスでしたが、阿部さんの謎めいた不気味さに引き込まれてしまいました。怖い映画が好きな私です。ちなみに海外の映画で(イット)もなかなか怖い作品でサスペンスが好きな方ご覧になってみてください。最近では「アイアムまきもと」は熱心なあまり、回りに迷惑をかけながらも人と人をつないでいき、切ないながらもホットな話。孤独死がテ-マにもなっていますが現代を象徴しているようでした。俳優の方はあたりまえですが悪役もこなし善人も演じるそのギャップが大きいほど面白いです。時々映画館に足を運び阿部サダオにはまっています。。

バットの無料ベクター画像

プライべ-トでは伊勢丹新宿店に行くことが好きで、車で行って食料品売り場を一通り見ることが好きだそうです。そんな一面もある人。出演しているとつい見たくなる役者の一人です。(YUMI)

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感銘受けた本が映画化された。

確か読んだのは秋だった。
しかも深く感動を覚えた本が映画化された。
「朗読者」
原作ベルハルト・シュリンツ(独)
随分以前に読んだので細部は忘れています。
病(言語)を持つ15歳の少年と
第2次大戦の頃の秘密を持つ年上の女性の恋物語。
前半は甘い恋。
後半は過去の出来事が辛く暗い物語となって行く。
そして、最後は印象的な文章の連続で
感動したことを覚えています。
この秋、もう一度読み返したいと思います。
「この世には関わり合ってはいけない事柄があり、
命に危険が及ばない限り、遠ざけておくべき事もあるのです」
2008年「愛を読む人」の題名で
ケイト・ウィンスレッド主演で映像化されました。
映画も良かったけれど、本が絶対オススメ!
「シンドラーのリスト」
第2次大戦下、ポーランドで多くのユダヤ人虐殺を見た
ドイツ人実業家オスカー・シンドラーは
秘めやかに彼らを安全な場所に移動させ救済した。
スティーブン・スピルバーグによって映画化され
アカデミー賞を取った作品です。
モノクロの映像の中、赤いコートの少女だけが
カラーで赤く表象されていたのが印象的でした。
(赤いコートの少女はポーランド国境で
ウクライナから逃れた人たちの
支援活動をしているそうです)
「モンタナの風に抱かれて」
原作ニコラス・エヴァンス
友人と乗馬中に大きな事故に遭い、
身体と 心に傷を負った少女。
その馬もまた心に傷を負い
狂暴な暴れ馬になってしまっていました。
愛馬の治療のためモンタナへ向かう母子。
馬と男、馬と少女、男と女の愛織りなす物語。
ロバート・レッドフォード監督・主演で映画化。
この時、少女役を演じたのが現在ハリウッドで
大活躍のスカーレット・ヨハンセン。
私の記憶では本と映画は結論が違います。
以上、3作品。
懐かしい秋の思い出の「本」と「映画」です。

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秋がきました🍂

二週連続週末の台風で、各地に被害の爪跡をのこしました。今も静岡では断水が続き復旧がいつになるかまだわからないようです。幸い私達の住む所は、影響もなく日々の生活は普通なので助かります。あると言ったら、私の傘が風でおちょこになり傘の骨が見事に全部折れたくらいです。

今週のお休みは久々に良いお天気に恵まれ、この連休は息子一家の住む東浦和に一泊。2歳6ヶ月と9ヶ月の孫(男の子)と遊んできました。近くの公園で砂遊び、武蔵野線は貨物列車が通ることがい多く、電車が大好きな孫はまばたきもせず喜んでみていました。外でゆっくり過ごす事は超久しぶりです。心地よい風と太陽の光りを浴び、美容室でシャンプーしてもらったようなスッキリと気分爽快って感じですね😃暑かった夏の疲れがでやすいこの季節体調を崩さないように秋を楽しみます。きよみ💕

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懐かしい本

最近読んだ本は角川つばさ文庫のシリーズで「私と犬の10の約束」と「不思議の国のアリス」の2冊です。”犬を通して人間の都合で中途半端な気持ちで飼ってはいけない”と言うことを子供たちに伝える内容ですが読み終わった時はホロリとする結末でした。それから興味をもちこのシリーズを書店で見てみると不思議の国アリスの本を見つけ何十年かぶりにまた読んでみました。細かい内容を忘れかけていたのでいい機会でした。子供の時とだいぶ大人なっての感想が違うかは?ですが。夢があり子供の時にはわからなかった言葉遊びの面白さも理解が出来て懐かしく、私にとっても名作です。このシリーズは小学生向きに書いてあるのでイラストあり、おまけに漢字すべてにルビがふってあるのでスラスラ読めて自分が小学生になってしまいました。今は歴史物でもコミックになっていたりしているので私が苦手な分野も入りやすいかもしれませんね。まだまだ知らない本が数知れずあります、私が手に取るのはほんの数冊で偏りがちなので、時々お客様や先生に紹介していただくこともあります。今さらですが学生時代、もっと沢山読んでいればよかったなと思います。これから自分が楽しく読める本に出会えるように、いろいろと物色したいと思います。(YUMI)

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晩夏

今夏の暑さは暴力的でした。

まだ残暑があるとは言え、

朝夕、すっかり季節の様変わりを感じます。

私と夏の海の思い出は小学校の低学年だったと思います。

父と一緒の逗子の海。湘南、千葉の鴨川、小湊。

決して上手とは言えない父の泳ぎ。

利根川で泳いでいた父の姿が思い出されます。

泳ぎ方など私に教えてくれず、

水面から顔を出し、大急ぎで息を吸い、

必死に手足をバタつかせ、塩っぱい海水をいっぱい飲み

やっと泳いでいました。

(でも、傍で見ている人には溺れているように見えたかも知れません)

そのうち、不思議といつしか

「平泳ぎ」や「のし」が出来るようになっていました。

今に至る私の海好きのルーツはここにあるのかも知れません。

こんな高齢者になっても私は季節の中で夏が一番好きです。

毎年、コロナ前は夏休みの5日間、

海で過ごしていました。

その時の気持ちは何とも言えない 〈高揚感〉 に包まれていました。

朝食後、

プールサイドのデッキチェアの確保から一日のルーティーンがスタート。

おしゃべりして、本を読んで、プールで泳ぎ、お昼寝をする。

ふたりで海に入り、熱帯魚と戯れ、波と遊ぶ。

考えることは夜の夕食、何を食べに行くかくらいです。

≪ギラギラ≫照り付ける太陽・・・!

裸足で焼けた砂浜を歩く、感触が心地良い。

時折、スコールに見舞われる。

けれど、大型パラソルの下で本を読み続ける。

そして、大自然のプレゼント・・・。

太陽が西の海に沈む時、

グレーの雲にオレンジ色の太陽の残り火が輝く。

残照・・・。

コロナ禍にあって 

この3年間、この大好きな場所には行けていません。

でもね、近場でいいところを見つけましたよ。

(比べるとまだまだ不満はありますが)

でも充分、夏を楽しんで来ました。

未だコロナの影響が懸念される状況ですが秋・冬に向けて

楽しく語らいながら美しくコロナに向き合って参りましょうと

ご提案させてください。             大谷            

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続.あぁまたやってしまった

暑いですね~!とお客様をお出迎えの第一声。マスク😷がなければ多少暑さも違うような気がします。早くマスクのない日々の暮らしが戻ることを願うばかりです。

前回の私のブログの続きですが、残念なことに落とした定期は私のもとには戻らず一ヶ月過ぎました。新しいスイカを購入し、以前使用していた定期入れに入れました。落としたのは仕方ない諦めようと決意したものの、出勤の時毎日あの場所に来ると、歩道の植え込みに落ちていないかなぁと、覗き込んだり未練がましい私です。もし落とし物に遭遇したら、然るべき所にとどけます。落としたものにはいろいろな思いが詰まっているので…この話しはこれで終わりです。来週から23~31日までお店の夏休みです。ご迷惑おかけします。特に旅の予定などないですが、夫と私の両親のお墓参りに行きます。夫の方は川崎にお墓があるので帰りに東名高速で海老名サービスエリアに立ち寄ります。サービスエリアと道の駅をこよなく愛する私です(笑)妙にワクワクしたりして子供みたいです。ここ数年行くことができなかったので旅した気分になれそう!あまり予定のない夏休み、のんびりゆっくり過す贅沢なお休みになりそうです。きよみ💕

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耳をすませば

火曜日の日中公園の近くの野球場で猛暑の中、ボールを打つカーンとオラ-イオラ-イと掛け声が響き渡りあ-青春。夕方犬の散歩に出掛けると、川のせせらぎと蜩が鳴く音が聞こえたり、トンボも多く飛んでいたりと夏から秋へのバトンタッチ準備がひそかに行われる気配を感じます。

そして音楽を聴きながら、食事の準備。今日はフライを揚げます。お休みに作るメニューの1つです、普段はじゅくりすることが出来ないないのでお休みメニューです。油に入れた瞬間低いプツプツと言うの音から徐々にはじける音のプツプツと変わり、食欲をかきたてられます。自分で作った食事でも美味しく食べられるなんて幸せ!臭いも想像力がはたらきますが、日常の音もよく聞くと楽しいものです。自然界の音を聞いたり,創られた音を聞いたり、どちらかをなんとなくセレクトして心を落ち着かせているのかもしれません 。美容室の中でもシャワーの音。シザ-の音。ドライヤ-の音。耳をすまして堪能してみてください。(YUMI)

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好きなもの

「前回、ものすごく手入れしやすく、素敵だったの!
今回もよろしくね。」

お客様からこんなお言葉をいただいて
今日も気持ちよく、私の仕事がスタートしました。

・・・ヘアスタイルの原点はカットにあり・・・
ブラントカットにするか、
ストロークカットにするか、
チョップカットにするか、
etc・・・・
そのスタイルを表現するために
ブロック分けをし、
そのブロックご とに毛質などを確認、
カットテクニックを決定いたします。
決まれば、リズムに乗ってスタイルを創っていく。
その作業はとても創造的で楽しいものです。

好んで着る洋服(ワードロープ)の中に
定番のスリムパンツがあります。
元はオードリー・ヘップバーンが
「麗しのサブリナ」という映画で身につけた
細身のパンツを《サブリナパンツ》といい、
そのデザインに夢中になり、好んで着ていました。

当時の日本はそのデザインはまだ売られてなく
普通のストレートパンツを買って来て
自分で細くして身に付けていたものでした。

1982年頃、パリ在住の友人、ムッシュ田村に連れられて
パリのサンジェルマンデュプレの「イリエ」のアトリエへ

行ったことがあります。
ストレッチ地のスリムなパンツを見つけた時は感動ものでした。


洋服を着る時、
基本はカンフォタブルでいられる事がとても重要です。
年齢や体型に関係なく、

自分の為に 好きで 選んだ洋服やヘアスタイルは
自己表現であるとともに自己主張であるとも思います。
が、なによりも
心をワクワクさせることが大切ですよね。
                    大谷

投稿日: 2022年7月25日 作成者: charmes








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